2015年10月23日金曜日

韓国が歴史教科書の検定制度(複数の教科書)を廃止、「正しい教科書」のみに

興味深いニュースがあります。韓国でもある種日本のように「自虐史観」とも言える歴史観を持つ政治運動があります。「従北派」と呼ばれる北朝鮮に宥和的なあるいは通底する思想を持つグループですが、教科書においては「朝鮮戦争の責任が韓国にもある」や「北朝鮮の『主体思想』を無批判に記述している」との事で、韓国では左派、また、北朝鮮の工作の存在を感じることもできるでしょう。ちなみに慰安婦問題の元凶である挺対協も北朝鮮との関係が非常に深い団体です。

(産経新聞)
http://www.sankei.com/world/news/151013/wor1510130009-n1.html

今回の動きには良い面・悪い面があります。国家安全保障の観点から言えば北朝鮮にシンパシーを抱く国民を作るような教科書を排除することは望ましい事です。日本の自虐史観を考えればその害が分かります。一方で学問の自由を制限する行為でもあり、多様なものの見方を制限し、「正しい歴史はこれだけである」と国民に押し付けるのは途上国と変わりません。産経新聞支局長の事件で見られるように、ただでさえ言論の自由があるか疑わしい国でさらに言論統制が強まる感があります。

韓国の措置の逆の例を探すならば日本が良い例です。日本の言論は多様過ぎるぐらい多様です。教科書は文科省の検定を通れば良く、多くの数の教科書があり、教育委員会毎に使用する教科書を選ぶ事ができます。大きく国益を損ねる左派自虐史観も罷り通っていました。日本が異常なぐらい自由とも言えます。自国を誹謗中傷するのもOK、首相に危害を加えるような人達も野放しになっています。

北朝鮮勢力を排除する安全保障の観点からの措置としては果断とも言えますが、今回滑稽なのは、新たな国定教科書名が「正しい歴史教科書」との事で、日本に対していつも見せる「自分達の主張だけが唯一無条件で正しい」という姿勢であり、韓国における言論の自由はさらに後退したと言えるでしょう。

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