2015年2月26日木曜日

対朝日新聞で次に何が来るのか?-自民党特命委員会

朝日の慰安婦報道については、いずれご紹介したいと思いますが、本日外部の弁護士らによって構成される(朝日だけではなく)第三者委員会報告書を審査する評価委員会8人中5人に「朝日新聞第三者委員会報告書は合格に値しないレベルである」とされました。

朝日の慰安婦報道については、ご紹介してきたように3件の集団訴訟が提起され、また、「朝日新聞『慰安婦報道』に対する独立検証委員会」も先日報告書を発表し、これを厳しく批判しています。

次は何でしょうか?こういうものがあります。

http://www.asahi.com/articles/ASH254TP2H25UTFK00H.html

自民の慰安婦問題特命委、3月ごろ提言取りまとめへ

自民党は5日、慰安婦問題をめぐる吉田清治氏(故人)の証言や、朝日新聞が過去に証言を報道したことによる国際的な影響などを検証する「日本の名誉と信頼を回復するための特命委員会」(委員長=中曽根弘文元外相)を党本部で開いた。国際的な情報発信のあり方などを昨年末までにまとめる予定だったが、年末の衆院選を受け、提言のとりまとめは3月ごろに延期される見通しとなった。

また、「安倍談話」も動き出しました。これらにも注目していきます。

2015年2月25日水曜日

河野談話を守るべきか?

「慰安婦問題」の流れには朝日新聞や韓国の動き、日本国内の反日勢力の暗躍など色々な側面がありますが、現在最も大きな足かせになっているのが河野談話です。

これをどうすべきかは色々な議論があります。

「河野談話は素晴らしい、堅持すべきだ」
「見直し・破棄は許さない」
「撤回すべきではない」
「良くはないが、触れるのはまずいので触れるべきではない」
「上書きすべきだ」
「破棄すべきだ」

などなど色々あります。これをどうするかは日本国内だけで大論争になる問題ではなく、これをどうかしようという時点で、韓国・中国、さらにはアメリカあたりも牽制をしてきます。

この一環として2014年に安倍政権が「河野談話そのものは見直さないが、河野談話を作成した過程を検証する」という事をやりました。そしてその後河野談話が結論ありきの実態に即さずに韓国側とすり合わせをして作成されたものであったという事が明らかになりました。

(産経新聞)
http://www.sankei.com/politics/news/140621/plt1406210030-n1.html

さて、今後どうすべきでしょうか。これはなかなか難しく、単に破棄すべきか、別談話で上書きすべきか、今年に出るであろう安倍談話で上書き的に包含すべきか、おそらく戦後史に残る高度な政治判断が必要であり、正直これがベスト、というのは難しく私には断言はできません。

ただし、「河野談話を堅持する」という選択肢だけは無いとは言えます。

正論3月号より引用します。

秦郁彦先生「『~日本は何度も謝罪しています~』式に応対したらしいが、逆効果を招いた。『謝罪を重ねたことはそれに見合う悪行をした』と受けとめられたのである。」

呉善花教授「日本人は、謝罪があれば過去は水に流しますよね。日本人の美学、美意識でもありますけれども、このような発想が韓国や中国に通用すると考えてきたところに問題がると思うんですね。」「韓国や中国では、謝れば負けです。謝罪を受けたら水に流すという発想はありませんから、謝ったほうは永遠に罪人として生きていくことになります。この文化的な違いを理解せず、日本人的な発想で安易に謝罪してしまったことが、この問題をここまでこじらせてしまった大きな原因でしょう。」

という見方があります。その通りです。ここは大変重要です。

河野談話は当時の日本側の意図や配慮、阿吽の呼吸を期待するなどは関係なく、「日本は悪い事を本当にしました。だから反省し、謝罪します」と国際的には理解されています。当たり前です。

これを
「本当は事実ではないのだが、韓国の顔を立てるために・・・」や
「河野談話では朝鮮半島で強制連行があり、軍が性奴隷にしたとは文書中では言っていない」

などという説明は相手に通じません。当たり前です。

また、河野談話を堅持せざるを得ない現状において慰安婦問題を「いや、本当は強制的に性奴隷になどしていない」と主張せず「日本は何度も何度もちゃんと謝ってきました」と説明しても相手は「ああ、何度も謝っているのなら事実という事か」となります。「やっぱり日本は性奴隷国家だったと自分で認めているじゃないか」となるのが普通です。いくら対外広報予算を増やそうが、「慰安婦の事は誤解です」とせずに従来の「日本はちゃんと謝って来ました」路線では誤解は深まるばかりでしょう。

ですから、「慰安婦問題」を解決するためには河野談話をどうにかしないといけません。多くの方が理解されている事ではありますが、間違いなくこの点が今後の焦点となります。

2015年2月23日月曜日

秦郁彦先生が植村隆氏と大弁護団による訴訟に疑問を呈す―これは恫喝(スラップ)訴訟なのか?

秦郁彦先生と言えば慰安婦問題においての第一人者であり、誰もが一目置く存在です。朝日新聞も昨年8月6日検証記事で「朝日寄りではない有識者」として登場させざるを得なかった人物であり、第三者委員会のメンバー自体には(多分朝日にとってまずいので)入らなかったものの、同委員会がインタビューもしている人物です。そういう無視できない人物です。

その秦先生が元朝日新聞記者の植村隆氏とその大弁護団による訴訟乱発の動きに懸念を示されています。同様に感じている、また違和感を持つ日本人は多いわけですが、秦先生の視点を見てみましょう。私も同じ事を感じてきましたが私が重要だと思う部分を赤字にしています。

重要なポイントとしては、

1 捏造(ねつぞう)なのかどうか?
2 異様な大弁護団
3 植村氏への違法行為と被告とされた人達の言論での批判の因果関係の成立・証明は難しいのではないか?
4 今回の件が日本版スラップ(SLAPP=恫喝)訴訟禁止の動きにつながるか?
5 裁判所はどう動くか?
6 その前にこのような訴訟乱発的な動きに対して日弁連自体の自浄作用は無いのか?

というところでしょうか。 皆さんはどうお感じでしょうか?

(産経新聞)
http://www.sankei.com/affairs/news/150223/afr1502230004-n1.html

大弁護団抱える植村訴訟の争点 現代史家・秦郁彦

 2014年から今年にかけてメディアに頻出した「捏造(ねつぞう)」が流行語大賞の候補に選ばれなかったのは、常用漢字にない難字と暗くどぎつい語感のせいかもしれない。ちなみに『広辞苑』第6版を引いてみると「事実でない事を事実のようにこしらえること」とある。 最近のトピックスでは「STAP細胞はES細胞を使って捏造されたもの」と報じられた小保方事件、「“慰安婦捏造”朝日新聞記者がお嬢様女子大教授に」の見出しをつけた『週刊文春』(14年2月6日号)の記事と西岡力教授の関連コメント等が名誉毀損(きそん)に当たるとして、植村隆元記者が1月9日に起こした大がかりな民事訴訟が思い浮かぶ。大がかりなと形容したのは、原告は1人なのに代理人として170人の弁護士が全国からはせ参じたことを指す。

スラップ訴訟の成立基準

 いずれも一過性の論争ではすまず、今後も尾を引きそうな気配だが、ここでは植村訴訟が提起したいくつかの問題点を取り上げてみたい。ひとつは受け手によって差がある語感の強弱をどう判断するかである。各種のメディア、時には国会の議場でも悪口雑言の類(たぐ)いは珍しくない。捏造記者と呼ばれるより三流(新聞)記者とか御用(新聞)記者のほうが、名誉毀損度は高いと感じる人もいよう。

 たまたま夕刊を見ると、橋下徹大阪市長が京大教授とのやりとりで「バカな学者の典型」「この小チンピラ」と罵(ののし)っているのを知った。植村氏の訴状にも、被告・文藝春秋による「原告攻撃と“言論テロ”」「全体主義的言論封殺」と過激な表現が見られる。言論・表現の自由との兼ね合いもあり、裁判所は乱訴を防ぐためにも、憎まれ口の応酬レベルだと介入を嫌うかもしれない。

 次には裁判所がまだわが国ではなじみの薄いスラップ訴訟(SLAPP)に該当すると見なし反スラップ法制定も視野に入れた判例を出す可能性も予想される。この分野における先進国のアメリカでは、50州のうち約半数が反スラップ法を制定しているが、わが国では訳語も威圧訴訟、恫喝(どうかつ)訴訟などまちまちで、判例も乏しい。

 デンバー大学のプリング、キャナンの両教授が挙げているスラップの成立基準は、(1)権力を発動する目的で巨大企業、政府、自治体等の強者が原告となり、弱者の個人や民間団体を被告として提訴(2)被告にコストを負わせやすい民事訴訟の形式(3)公益や社会的重要問題を争点に選ぶ(4)提訴者は敗訴を気にしない-とされている。

 この基準が植村訴訟にあてはまるか検分したいが、その前に訴訟提起までの経過を要約しておく。

疑わしい相当因果関係

 植村氏は13年11月に神戸の女子大教授に内定し、翌年3月に朝日を退職したが、『週刊文春』記事等を根拠に各方面からバッシングが始まり内定を取り消された。ついで本人、家族と非常勤講師を務めていた北星学園大学にも脅迫やいやがらせが繰り返される。

 植村氏は中山武敏弁護士(のち弁護団長)の勧めもあり「原告とその家族をいわれのない人権侵害から救済し、保護する」には「“捏造記者”というレッテルを司法手続きを通して取り除くほかない」(訴状)と主張している。それに対し、被告側は「十分な根拠をもとに批判をした。言論には言論をもって対応すべき」だし、「脅迫を教唆するようなことは書いていない」と反論した。

 確かに植村氏は訴訟までの約1年、被告ばかりか日本メディアの取材を拒否し、手記も公表していない代わり、米韓の新聞や外国特派員協会の会見には登場して、批判の対象にされた1991年の朝鮮人慰安婦第1号に関する記事の不備は誤用や混同で、意図的な捏造ではない、と釈明していた。

 誤用か捏造かは裁判所の判断に属すが、いずれにせよ被告の言論活動と脅迫の間に相当因果関係が成立するかはきわめて疑わしい

期待したい日弁連の自浄機能

 それでも異例の大弁護団が乗り出した動機と目的は何なのか。真意は不明だが「その他の被告となり得る人々についても弁護団の弁護士が力を尽くし、順次訴えていく」(提訴時の記者会見における神原弁護士の発言)という宣言や「(170人が)ネット上で脅迫的書き込みをした人たちを探し出し、1人残らず提訴していく」(朝鮮日報)との報道ぶりから見当がつこうというもの。

 実際に関係者の間では、次の被告は誰だろうと臆測が飛んだが、2月10日に札幌の弁護士が代理人で櫻井よしこ氏を札幌地裁に訴えた。こうなると金銭、時間、精神的負担を怖れる批判者への威嚇効果は絶大だろう逆に弁護士を裁く法律はないから、対抗手段としては前記の基準(1)~(4)を満たしたかに思えるスラップ訴訟の適用しかあるまい

 それが無理なら裁判所は「訴権の濫用」も考慮するだろうが、その前に3万5千人の全員が加入する日本弁護士連合会(日弁連)の自浄機能に期待したい。(はた いくひこ)

2015年2月22日日曜日

Takeshima or Dokdo?

今日は竹島についてです。

慰安婦竹島、直接関係が無いとお考えの方もいるかも知れませんが、実は非常に密接な関係があると考えます。色々な見方がありますが、慰安婦問題を声高に叫ぶ韓国というのは厚顔無恥にも竹島を60年以上も不法占拠している国であります。

South Korea is a country which keeps occupying Japan's Takeshima island and keeps attacking Japan claiming Comfort Women Issue is true.

Takeshima or Dokdo?

1 Imperial Japanese Army and Navy were dismantled in 1945.

2 Republic of Korea (ROK) led by President Syngman Rhee asked US to give Tsushima island to ROK and it was turned down in 1949.

3 Then in 1951, ROK asked US to give Takeshima (Dokdo) island to ROK and it was officially turned down again as seen in the Rusk documents by David Dean Rusk.

http://en.wikipedia.org/wiki/Rusk_documents

4 After that, ROK took Takeshima by force in January 1952. At the same time, ROK took about 4,000 Japanese fishermen as hostages, some of them got killed.

5 The San Francisco Peace Treaty came into force on April 28, 1952.

6 The Japan Self-Defense Forces were set up in 1954.

7 The Japanese Constitution (article 9) was another reason why Japan has not been able to take Takeshima back.

Japan has more than once asked ROK to peacefully resolve the issue at the International Court of Justice (ICJ), but ROK has never accepted it while Korean people as young as kindergartners keep saying "Dokdo belongs to Korea!""Dokdo belongs to Korea!" even in America.

2015年2月21日土曜日

二階俊博議員に抗議します

自民党の二階俊博氏が1400名を引き連れて、韓国を訪問しました。また今後3000人で中国を訪問する予定もあるそうです。

当初取り上げる予定はありませんでしたが、その言動が余りに酷く、慰安婦問題を扱う者としては許容できないため、ここに抗議いたします。

まずは産経新聞よりも加藤前支局長の件もあるため本件でより中立であろう読売新聞からです。

http://www.yomiuri.co.jp/politics/20150213-OYT1T50116.html

二階氏によると、朴氏はいわゆる従軍慰安婦問題について「元慰安婦が生存している間に解決したい」と話し、二階氏は「全くその通りです」と応じたという。


この発言は結構話題になりましたが、何を同調しているのでしょうね?しかも「全くその通り」って完全に同意しないで下さいよ。

大統領との直接会談後「あれはこういう意味だった」などとあれこれ説明をしていますが、もう遅いです。韓国側は「自民党の大物が朴大統領に慰安婦問題で完全に同意した」としか取りませんよ?勝手な事、余計な事をするなと言いたいですね。

(追記:ものすごく好意的に解釈すれば二階氏は「慰安婦問題で両国関係が良くないため、お互いのために早めに決着を付けて解決しよう」という意味だったのかも知れませんが、少なくとも相手はそう取ってはいないと思います)

http://www.yomiuri.co.jp/politics/20150215-OYT1T50077.html

二階氏は15日の記者会見で「これは当然のことだと思って、(会談で)『その通り』と言った。大統領の言われることは何もかもそうですということではない」と語った。

2日後になってそんな説明をしてももう遅いですから。日本国内で自分の発言について反発が起きているのを見て修正したのかも知れませんが、その真意とやらは韓国側には全然伝わっていないでしょ?

そしてさらに酷いのは産経新聞の加藤前支局長や産経新聞に対する発言です。

http://www.sankei.com/politics/news/150220/plt1502200019-n1.html

自民党の二階俊博総務会長は20日の記者会見で、産経新聞の加藤達也前ソウル支局長の出国禁止状態が続いている問題について「産経側も努力していただかなきゃならないが、自民党としても今後引き続きしっかりやっていきたい」と述べた。二階氏は今月訪問した韓国で朴槿恵大統領らと会談した際、「日本国民は皆心配している」などとこの問題を提起していた。

これはあまりに酷いです。「産経側も努力していただかなきゃならない」とは何を言っているのでしょうか?一体どういう意味でしょうか?自国民、自社の社員が法治国家とは言えない対応で韓国で囚われの身となって言論弾圧を受けている事に関して、「産経側の努力」とは一体何でしょうか?産経新聞はこの問題を当然の事としてペンで批判していますが、当たり前です。国家相手に一新聞社にこれ以上どうしろと言うのでしょうか?「韓国を刺激せずに黙っていろ、余計なことはするな」という意味でしょうか?産経新聞に対する言論弾圧でしょうか?意味不明です。

 また、両国間の関係悪化の要因の慰安婦問題に関し「気に入らない新聞がいらんことを書いているが、おかしい。物事の経緯、道理をちゃんとわきまえなければ」


「気に入らない新聞がいらんことを書いているが、おかしい。」とは一体何でしょうか?産経新聞と名指しはしていませんが、「いらんこと」とはどの新聞の具体的に何を指すのでしょうか?

私は慰安婦問題について産経新聞のこれまでの取り組みは功績大だと思いますが、二階氏のような「全くその通りです」という対応がここまで事態を悪化させ続けてきたのは明らかです。

この「全くその通りです」という言動は河野談話を出してしまった時の自民党とその本質において同じでしょう。22~23年前の自民党のこのような態度こそが「慰安婦問題」を悪化させてしまったと再認識する次第です。その意味で今回の二階氏の旧弊には意味がありました。

2015年2月20日金曜日

植村隆さん徹底研究

(長いです)
最近朝日新聞を巡り、訴訟が飛び交う状況(植村氏→2件、対朝日新聞集団訴訟3件)となっていますが、その先鞭となった元朝日新聞記者の「慰安婦記者」(「慰安婦は宿命」だそうですね)植村隆氏について再度考えてみましょう。先日の産経新聞が同氏の故郷での講演会(櫻井女史を訴える直前)を詳細に取り上げていますので、その論点を細かく検証します。

http://www.sankei.com/west/news/150216/wst1502160002-n1.html

「娘の顔写真ネットに」慰安婦報道の元朝日記者、怒りの講演 提訴は「言論を超えたから」

 朝日新聞記者時代に慰安婦報道にかかわった北星学園大(札幌市)の非常勤講師、植村隆氏(56)が今月8日、高知市で「『慰安婦報道』と言論の自由」をテーマに講演した。自分の記事が週刊誌などで「捏造(ねつぞう)」と報じられ、名誉を傷つけられたとして、出版社などに対し、損害賠償などを求める 訴訟を起こしている植村氏。

今でもずっと違和感を拭えないのは、植村氏が謝罪や反省もないまま「自分の名誉を傷つけられた」と自分や家族の被害だけを被害者然として声高に主張している姿勢です。では、自分や自分の会社がその名誉を傷つけてきた数多くの日本人、元軍人、元警察官(官憲)、元総督府公務員などについて思いを馳せる事は無いのでしょうか?大変な被害ですよ。私も恥ずかしいですが朝日新聞の報道で祖父世代が悪辣な犯罪者達であったと疑っていた時期がありました。植村氏の被害が無いとは言いませんが、加害者として謝罪の一言ぐらいあっても良いのではないかと思います。

講演では「私は捏造記者ではない」などと一連の批判に反論。家族までもが嫌がらせを受けている事実も明かし、声をつまらせながら「許せない」と怒りをあらわにした。講演の主な内容は以下の通り。

「許せない」ですか。同様に「植村氏や朝日新聞を許せない」と感じている日本人はたくさんいると思いますね。3件もの集団訴訟をご存じでしょう。何度も言うように家族への嫌がらせや本人への違法な行為はいけませんが。

「私は吉田証言の記事とは無関係」

  朝日新聞は慰安婦報道で激しいバッシングを受けた。このうち、吉田証言(注釈1)は虚偽だったとして関連の18本の記事はすべて取り消された。しかし、私は、この吉田証言についての記事に全く関係していない。また、「慰安所設置に軍関与」というスクープ記事についても関係ない。
 しかしながら、朝日新聞バッシング本には「吉田氏の記事を書いた植村氏」などと書いたものまである。こうしたデマで、慰安婦報道の主犯は私であるかのように思う人がいる。

「吉田清治に関係ない」?「1992年1月の『軍関与』記事に関係ない」?
はい、そんな事知っていますよ。時系列的にそれらを繋いだのが植村氏の記事ですね。確かに一般レベルでは混同して植村氏が全ての主役であるかのように思っている人もいるのは事実でしょう。しかし全てを植村氏がやったり、全ての指揮を執ったわけではないのは知っています。その辺りの構図は池田信夫氏も指摘の通りですが、


http://ianfucwi.blogspot.jp/2015/02/blog-post_16.html

実態は植村氏は「一連の流れの中で重要な役割を果たした何人かの記者の一人」というところだと思います。「主役ではないから罪が無い」と考えているのならばそれは間違いです。自分が主役ではないなら主役に文句を言えば良いでしょう。

 
他の記者も同じ概念だった

 私は平成3年に元慰安婦について2本(注釈2)の(署名入り)記事を書いた。(このうち元慰安婦の証言を取り上げた記事で、慰安婦と女子挺身隊を混同した事実誤認に対する批判があるが)当時、韓国で慰安婦はほぼそのまま女子挺身隊を指した。


はい、確かに朝鮮半島では慰安婦と挺身隊に戦時中から混同があったようですし、韓国の最大の反日慰安婦団体名が「挺身隊問題対策協議会=挺対協」である事からもそういう事はあったかも知れません。しかし、だからと言って植村氏の日本向けの記事が「挺身隊の名で慰安婦を連行」と事実と全く異なった事を書いたのは事実は変わりません。韓国での呼び方がどうあれ、日本の新聞において「慰安婦=挺身隊」という事実と全く異なる事を広めました。

 

(同様の表現をした他社の記者の過去記事などを示しながら)当時の記者はそういう概念だった。

はい、ではこの言葉を進呈します。あなたの愛する朝日新聞の1997年3月31日の慰安婦に関する社説「歴史から目をそらすまい」に 「ほかの国は謝っていないからと、済まされる問題でもない」というものがありましたね。

また、私は「連行」と書いたが「強制連行」とは書いていない。

ほう、では「連行」について調べてみましょう。
朝日新聞がメインでやっているコトバンクからです。

デジタル大辞泉の解説
れん‐こう〔‐カウ〕【連行】
[名](スル)本人の意思にかかわらず、連れて行くこと。特に、警察官が犯人・容疑者などを警察署へ連れて行くこと。「犯人を―する」


大辞林 第三版の解説
れんこう【連行】
( 名 ) スル
(犯人などを)つれていくこと。 「容疑者を-する」


普通の日本語能力があれば「連行」という言葉が「強制性」の意味を帯びる事は分かります。「連行」と「連れて行く」では似ていても意味は違います。「連行」は通常ネガティブな印象を与える言葉でもあります。また、公権力の介在を想起させる言葉でもあるのは上記の通りです。

 
なぜ、私だけが捏造と言われなければならないのか。

はい、確かに、植村氏だけが批判されるべきだとは思いません。植村氏同様に日本社会や日本人に害を与えた他の朝日記者や当時の上司、朝日新聞社の組織としての責任もあります。実際「朝日新聞が慰安婦問題を捏造」と会社としても批判されているではないですか。

また、植村氏が批判を免れるわけではなく、以下の点で批判の対象になるのも仕方が無いと思います。しかもこれらについての疑問に誠実に答えていません。

1 世界で初めて実名で名乗り出た元慰安婦である金学順さん(記事中では匿名)を記事で紹介した記者その人である。しかも8月の記事も12月の記事も、意図的であったかどうかはともかく、事実とは大きく異なり誤解を招く形になっている。(「挺身隊として連行」、キーセンに触れず、「地区の仕事をする人」等)
2 意図的であったかどうかはともかく、日本政府を相手に訴訟を起こす予定(8月記事)、また訴訟中(12月記事)の妻の母に結果的に利益になった可能性の高い誤解を招く記事を書いた。(最終的に判決の行方までに影響は及ぼさなかったが、何らかの影響はあり得たと考えるのが自然である)
3 今回の高知での講演会も含め、納得のいく説明もできぬまま未だに謝罪をしていない。(アウェイのメディアの取材から逃げ続ける事を含む)


家族のために書いてはいない

 〈一方、植村氏の義母が、元慰安婦らを支援する韓国の団体の幹部だったことから、裁判が有利になるために記事を書いたのではないかとの指摘=注釈(3)=がある。それに対し植村氏はこう答えた〉


 私が慰安婦問題を書いたのは、家族のためじゃない。歴史をきちんと見つめ、記録していこうという姿勢で取材をしている。

「家族のためじゃない。歴史をきちんと見つめ、記録していこうという姿勢」ですか。ご本人はひょっとすると本当にそういう気持ちだったのかも知れませんが、実際の行動や記事はどうでしょうか。意図的であったかどうかはともかく、結果的に日本政府を相手に訴訟を起こす予定(8月記事)、また訴訟中(12月記事)の妻の母の利益になる可能性の高い、かつ事実を正確に伝えない、誤解を招く記事を書いたのが現実の行動ですね。

朝日の代表選手としてバッシング

 〈講演には市民ら約300人が集まり、関心の高さをうかがわせた。植村氏は終始熱い口調で語り、参加者は熱心に聞き入った。反論はさらに続く〉


  どうして私がバッシングされるのか。まず、私の実名の出た署名記事であり、その内容が、元慰安婦の証言を取り上げ、その後、証言が次々に出ることになって、国際問題化したことがあるだろう。そこに、朝日新聞の歴史認識などについて、良しとしない人々が、私をその代表選手としてバッシングしているのではないかと思う。

自分の記事が口火となって国際問題化した自覚はあるんですね。「代表選手」というのは的確な表現で、確かにそうかも知れません。当時の年齢や職位から見ても、植村氏ではなく、指揮した中心人物が別にいたと考えるのが自然ですが、「朝日慰安婦大誤報」関係者で同氏が最も有名で分かりやすい代表的な存在であるのは事実でしょう。ご自分が不当に?批判の中心になるのが嫌なのであれば、「中心人物は自分ではない、本当は○○さんが中心人物であった、自分は○○さんに言われてやっただけだ」と隠さずに素直に事実を話せば良いのではないですか?そうしたら世間の批判もその黒幕の人物や朝日新聞社に行くかも知れませんね。

大学も被害者だ

 昨年発売された週刊誌で「慰安婦捏造」の表現を使った見出しの記事が報じられた。この記事の中で取り上げられた私が、(現在勤務する大学とは別の)大学教授になるということがわかると、発売直後から、抗議の電話やメールが(就任予定の)大学にどんどん来た。


 説明すれば大学側にもわかってもらえると思っていたが、事態は私の記事が正しいとか間違っているとかの問題ではなくなっていた。その後、合意で契約を解消した。いろいろ考えたが、大学も被害者だろう。

そうですね、(神戸の)大学も被害者でしょう。また北星学園大学もそういう側面はあるでしょう。では加害者は誰でしょう。大学に対して不当な行為があったとすれば、その被害をもたらしたのは狭義では不当な行為を行った人達でしょう。しかし、その被害を呼び込んだのはどなたでしょうか?清廉潔白で全くの冤罪であるならともかく、広義にはご自身ではないでしょうか?ここでも自らの加害性についての認識が欠落しています。

 
許せない娘への中傷

 ある日、嫌がらせの電話が家にかかってきた。その後もかかってきたので取らなくなった。(勤務する大学へも)「私をやめさせろ」というメールが増え、「やめさせなければ学生を痛めつける」という脅迫まであった。


 本当に大変だったが、それだけではない。昨年には娘の顔写真がネットにさらされ、かなりひどい言葉を書き込まれた。(声をつまらせながら)私に対するバッシングはともかく、私と関係のない娘へのものは許せない。闘うしかないと思った。

確かに許せません。ご家族への攻撃は良くありませんね。やめましょう。子供は好きでその家に生まれたわけでもありませんしね。ご家族への不当な攻撃に対しては堂々と闘えば良いでしょう。

他方、「大学への不当な・違法な攻撃」と「私学助成金という税金も入っている・また私学と言えども公的な存在としての大学への正当な質問や抗議」とをごっちゃにしていませんか?前者は良くないとしても、後者も無くせという事でしょうか?企業の不祥事や疑問があっても消費者や被害者、納税者が問い合わせや意見ををするのは「不当なバッシング」であって、一切黙っていろという事でしょうか?違いますよね?


 一方で、大学が私をクビにしないよう応援メールも昨年9月ぐらいから広がっている。私は捏造記者ではない。不当なバッシングには屈しない。

応援団の動きがすごいですね。なにせ弁護士だけでも見ても170人もの大弁護団です。いま日本でこれほど手厚く守られている人も少ないですね。大学当局もさぞその力を感じたでしょう。
「捏造記者」の定義や「不当なバッシング」の定義はこのブログでも考えて来た通り「はい、そうですか、分かりました、そうなんですね」とはならない色々な見方がある話です。

言論を超えたから

 〈植村氏は最後に強い調子でこう語ると、参加者から大きな拍手が起きた。その後の質疑では参加者から「なぜ、裁判でなく言論で対抗しないのか」という質問が出たが、植村氏はこう答えた〉
  私の記事に対する批判そのものも最初の「事実誤認」というものから「捏造」へと変わっていった。非常に激しい個人攻撃へとなっていったことがまずある。そして、学生を痛めつけるという脅迫や、家族への人権侵害が起きている以上、議論は成り立たない。言論(での対決)を超えた部分があり、司法の場で判断してほしいと思った。それが(提訴の)理由です。

はい、意図的かどうか分かりませんが、また混同が来ました。本当の意味での「言論対言論」の勝負をせずに逃げ回っただけで、司法に行きましたね。対決なんてしていないではないですか。厳しい追及をされない安全な場所で自分の言いたい事だけを主張するのはきちんと言論の対決をしたことにはならないんですよ。「捏造ではない」「義母のために記事は書いていない」「(既知の)吉田清治については書いていない」と繰り返すばかりで、今自分が裁判で訴えている西岡氏や櫻井女史、産経新聞あたりと全く論争していないじゃないですか。世間では「議論で勝てないからいきなり訴えた」と見ますよ。
ジャーナリストとして論争をやり尽した上でそれでも犯罪被害があればそれは別途法的措置を取れば良いでしょう。

それと、「私の記事に対する批判そのものも最初の『
事実誤認』というものから『捏造』へと変わっていった。」というのは初耳ですね。植村氏を当初「事実誤認記者」と批判していたのが「捏造記者」に変わった?西岡教授が批判の表現を強めた事を指すのでしょうか?「事実誤認」から「捏造」に変わったのは具体的にいつの事でしょうか?世間一般の認識は昔から概ね変わらないと思いますが。

それから、「人権侵害」という言葉が出ました。確かに植村氏やその周囲が受けた人権侵害もあるかも知れません。しかしそれは植村氏や朝日新聞が日本人の名誉や権利を侵害してきたことへの免罪符にはならないんですよ。


 〈講演は質疑を含め約2時間に渡った。当日、高知県警は抗議行動などで混乱しないよう会場周辺の交通規制を実施。会場の入り口でも関係者らが、入場者をチェックする厳戒ぶりだった〉


 注釈1・朝日新聞は昨年、「済州島で強制連行した」などとする故吉田清治氏の元慰安婦に関する証言は「虚偽」だったとして、記事を取り消した。
 注釈2・1本目は平成3年8月の「元朝鮮人従軍慰安婦 戦後半世紀重い口開く」などの見出しがついた記事。2本目は同12月に「かえらぬ青春 恨の半生」などの見出しをつけ、日本政府を提訴した元慰安婦について書いた記事。
 注釈3・朝日新聞の第三者委員会は昨年12月、植村氏の記事については「縁戚関係にある者を利する目的で、事実をねじ曲げた記事が作成されたとはいえない」とした。

最後に全体の感想です。植村氏の涙ながら?の訴えは、どうも元慰安婦のおばあさん達が涙ながらに感情的に被害を訴えるのに重なって見えます・・・

2015年2月19日木曜日

【続報】産経新聞阿比留瑠比編集委員も 「『強制連行プロパガンダ』の海外への影響を直視せよ 独立検証委報告書 第三者委との違いくっきり」と報道

事の重要性からか、産経新聞の名物記者、朝日キラー(もちろん敬意を表した表現です)阿比留瑠比
編集委員による独立検証委員会についての記事も出ました。

http://www.sankei.com/politics/news/150219/plt1502190042-n1.html

内容はお読みいただきたいと思いますが、初報より具体的であり、踏み込んでいます。


なお、この報告書は以下で読めます。

http://www.seisaku-center.net/sites/default/files/uploaded/dokuritsukensyouiinkai20150219.pdf

ついに「朝日新聞『慰安婦報道』に対する独立検証委員会」が報告を発表

ついに「朝日新聞『慰安婦報道』に対する独立検証委員会」が報告書を発表しました。私も心待ちにしていましたが、

http://ianfucwi.blogspot.jp/2015/01/blog-post_7.html

重要な役割を占める西岡力教授植村氏に訴えられてしまったため、その影響もあって当初の1月下旬より遅れた部分もあるかも知れません。

本家の朝日新聞第三者委員会報告書を超える122ページのものですので、読んで分析するのに時間がかかります。じっくりといきます。

さっと目次だけ見ると、「92年1月強制連行プロパガンダ」「朝日大阪本社の偏った歴史認識」など興味深いですね。詳細は分析の上でですが、「92年1月強制連行プロパガンダ」というのはこれまで見てきたように朝日が宮澤政権を国として慰安婦についての非を認めるように追い込み、93年の河野談話につなげていく大きなうねりの事だと思います。

朝日新聞はこの報告にどう反応するでしょうか? 現時点で報じている大手メディアは確認した限りでは産経と読売ぐらいかと思われます。

朝日新聞の第三者委員会を反対派が「お友達委員会」と批判したように、この報告を朝日擁護派は「朝日批判ありきの批判委員会」とレッテル貼りをするかも知れません。しかし、内容の議論を避けてレッテル貼りに逃げる事無く、しっかりと謙虚に耳を傾ける姿勢が朝日新聞他には必要なのではないでしょうか?朝日の渡辺社長も口ではそういった事を言っていました。


なお、この報告書は以下で読めます。
http://www.seisaku-center.net/sites/default/files/uploaded/dokuritsukensyouiinkai20150219.pdf

(目次)
第1部 総論 「92年1月強制連行プロパガンダ」と朝日の責任……………………… 3
第2部 朝日の慰安婦報道を検証する
第1章 検証動機は自己弁護…………………………………………………………… 15
第2章 92年1月11日・12日をピークとする「強制連行プロパガンダ」……… 18
第3章 朝日大阪本社の偏った歴史認識……………………………………………… 24
第4章 吉田清治の虚偽証言報道……………………………………………………… 33
資料 吉田清治証言に関する朝日新聞取消記事(18本)・未取消記事(1本)一覧……… 39
第5章 「女子挺身隊の名で連行」誤報……………………………………………… 44
資料 慰安婦と挺身隊を混同した朝日新聞記事一覧 …………………………………… 50
第6章 裁判利害関係記者による元慰安婦経歴の誤報……………………………… 55
第7章 運動と一体化した慰安婦報道………………………………………………… 61
第3部 朝日新聞の慰安婦報道が対外的にもたらした影響
第1章 「92年1月強制連行プロパガンダ」の米紙への影響……………………… 65
第2章 「92年1月強制連行プロパガンダ」の韓国紙への影響…………………… 89
第3章 「92年1月強制連行プロパガンダ」の国連への影響……………………… 99
第4章 「92年1月強制連行プロパガンダ」の北米での実害……………………… 106
おわりに………………………………………………………………………………………… 119
付録 聞き取り対象者リスト………………………………………………………………… 122

(産経新聞)
http://www.sankei.com/life/news/150219/lif1502190016-n1.html
 
「プロパガンダで国際社会に『強制連行あった』の事実誤認を拡散」 外部の独立検証委が報告書

 朝日新聞の慰安婦報道に関し、外部の立場から検証を進めてきた「朝日新聞『慰安婦報道』に対する独立検証委員会」が19日、東京都千代田区で記者会見し、報告書を公表した。報告書では、平成3年から4年1月にかけての朝日新聞の慰安婦報道を「プロパガンダ(宣伝)」とし、プロパガンダによって国際社会に「強制連行があった」などの事実誤認が拡散し、日本の名誉を傷つけ続けていると結論づけた。

 同紙の慰安婦報道をめぐっては、朝日新聞社から依頼を受けた第三者委員会が昨年12月に報告書を公表。朝日新聞の慰安婦報道が国際社会に与えた影響について、「慰安婦問題の誇張されたイメージ形成に力を持った」「影響は限定的だった」などとする委員による検証結果を提示したが、独立検証委は「朝日の責任を回避する議論に終始した」と指摘した。

 第三者委の報告書が、朝日新聞に「強制性」をめぐる議論のすりかえがあったことを指摘したことについては、「核心に触れる批判をした」と肯定的に評価。一方で、第三者委の報告を受けた朝日新聞社の対応については、「朝日はその批判を『重く受け止める』というのみで、受け入れていない」と批判した。
 そのうえで、朝日新聞社に対し、「『プロパガンダ』と『議論のすりかえ』がどの様なプロセスで作られていったのか、記者、デスク、担当部長、社長らの責任を、実名を挙げて明らかにすることを求める」と提言。政府には専門部署と民間の専門家による有識者会議の設置を求めた。

 独立検証委の委員長を務める京都大学の中西輝政名誉教授は会見で、「1992(平成4)年1月に『強制連行プロパガンダ』が集中的に行われた。ここに朝日新聞の慰安婦問題の影響があらわれている」と述べた。

(読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/national/20150219-OYT1T50106.html

慰安婦報道の独立検証委「朝日の検証は不十分」

 いわゆる従軍慰安婦問題を巡る朝日新聞社の報道を検証するため、有識者らが昨年12月に設立した「朝日新聞『慰安婦報道』に対する独立検証委員会」(委員長=中西輝政・京都大名誉教授)が19日、朝日による検証は不十分などとする報告書を発表した。

 独立検証委は、朝日が設けた第三者委員会とは別に設立され、慰安婦報道の背景などを分析した。

 報告書は、朝日が慰安婦問題について「強制連行の有無(=狭義の強制性)」ではなく、「(自由を奪われたという)広義の強制性」が重要だと1997年頃から主張を転換したことを第三者委が「議論のすりかえ」と指摘したことに触れ、朝日は「『重く受け止める』というのみで、受け入れていない」と批判。「すりかえ」の経緯も明らかにしていないとした。

2015年2月18日水曜日

朝日新聞が三度訴えられる、今度は海外から!

朝日新聞がまた訴えられました。3件目です。

今回は「誤報を長年放置した結果、慰安婦像が建てられて嫌がらせを受けるなど精神的苦痛を負ったなどとして、米カリフォルニア州グレンデール市近隣に住む作家や僧侶ら日本人3人と国内の大学教授ら計約2千人が~」というのがポイントかと思います。慰謝料の額は今回は1人100万円ですね。

そう言えば、朝日が取り消した記事は18本だったと思いますが、今回の訴訟では52本が問題となっています。どういう内容でしょうか。

訴状の

「慰安婦問題に関する誤った事実と見解が真実として世界に広まり、慰安婦像の設置などで定着した」

「日本人の尊厳を傷つけて国際社会における客観的評価を下げた。世界に対し謝罪を発信することが必要だ」

というのはその通りとしか言い様がありません。 朝日新聞は潔く責任を取るべきです。これまでやったように「お詫びします」「重く受け止める」「もっと良い新聞になります」と言うだけは駄目なんです。

ところで、12月末に「翻訳に一ヶ月程度かかる」と言っていた第三者委員会報告書の英訳はどうなったのでしょうか?

(産経新聞)
http://www.sankei.com/life/news/150218/lif1502180035-n1.html

「慰安婦像設置で嫌がらせ受けた」朝日新聞を提訴 在米日本人ら

 慰安婦をめぐる朝日新聞の報道で「誤報を長年放置した結果、慰安婦像が建てられて嫌がらせを受けるなど精神的苦痛を負った」などとして、米カリフォルニア州グレンデール市近隣に住む作家や僧侶ら日本人3人と国内の大学教授ら計約2千人が18日、同社に慰謝料と主要米紙などへの謝罪広告の掲載を求める訴訟を東京地裁に起こした。

 在米日本人は平成25年に同市に慰安婦像が設置された結果、差別など嫌がらせを受けるようになり1人あたり100万円の慰謝料を求めている。

 原告側が問題としているのは「慰安婦を強制連行した」とする吉田清治氏の証言に基づいた記事や慰安婦と挺身隊を混同した記事など52本。訴状で「慰安婦問題に関する誤った事実と見解が真実として世界に広まり、慰安婦像の設置などで定着した」と指摘。その上で、「日本人の尊厳を傷つけて国際社会における客観的評価を下げた。世界に対し謝罪を発信することが必要だ」と主張した。

 提訴後に記者会見した原告で、米国在住の作家、馬場信浩氏(73)は「英文での謝罪広告が米国で掲載されることを心から望んでいる」と述べた。朝日新聞社広報部は「訴状が届いた時点で、しかるべく対応します」とコメントした。

2015年2月17日火曜日

対朝日新聞訴訟原告団がついに2万人を突破!

先日よりご紹介している対朝日新聞訴訟の原告団総数が2月14日現在で、ついに2万人を突破しました!今月一杯で締切(追記:正確な締切日についてはそれより早い可能性もあるため事務局にお問い合わせください)だそうですが、最終的にどこまで行くでしょうか?

https://www.youtube.com/watch?v=HV0dY5lRnT0

これは比較的気軽な署名やクリック的なものではなく、委任状の送付のみとは言え訴訟の原告になる事ですから、それなりの心理的ハードルがあります。それが既に日本の裁判史上最多の原告の数であり、2万人を大きく超えそうというのは日本人の朝日新聞への怒りがどれだけ大きいかを示すものです。国内だけではなく、海外からも多くの日本人が参加しています。

裁判が身近とは言えない日本において今回の裁判の原告には諸事情で入れないものの、朝日新聞に怒りを感じている日本人はさらに何十倍、何百倍の数でたくさんいます。

動画で判明しましたが、このグループ、さらに先日ご紹介した2つ目のグループによる訴訟、

http://ianfucwi.blogspot.jp/2015/02/blog-post_22.html

さらにこれらに加えて今後3つ目のグループによる訴訟の可能性もあるとの事です。朝日新聞とは一体どれだけ日本人に嫌われ、怒りを買っている新聞社でしょうか?これほど一企業が日本人全体の怒りを買い、嫌われている例も珍しいと思います。まあ、因果応報という事なのでしょう。

朝日新聞自身はその罪に気付いているでしょうか?気付いていたらこんな事にはなっていなかったでしょう。

2015年2月16日月曜日

【重要】朝日慰安婦報道の真犯人?と闇の核心部分が判明か?

池田信夫氏のブログで大変重要な情報があります。これが事実ならば朝日の一連の慰安婦「大誤報」の全容にかなり迫る事になります。もちろん第三者委員会もここまでは明らかに出来て(して)いません。ここまで解明したのは同氏が初めてではないでしょうか!

http://ikedanobuo.livedoor.biz/archives/51929207.html

どうやら池田氏の著書で一部事実誤認があったらしく、1992年1月11日の宮澤首相訪韓直前の大問題の記事(おそらく辰濃哲郎氏の記事、慰安婦についての大きな誤解を生む虚偽の用語解説付き)が植村氏が書いたような記述に植村氏が事実誤認と指摘したようですが、池田氏はこれを素直に誤りと認め、謝罪をされています。

問題はその後の記述です。

特にここの部分が大変重要です。プロの池田氏と比ぶべくもありませんが、私も以前述べたように同じ見解です。個人のミスであれば比較的大した事はありませんが、組織ぐるみかつ意図的だとすれば意味は大きく異なります。

http://ianfucwi.blogspot.jp/2014/12/httpjapan.html

「つまり慰安婦問題は、植村氏個人の誤報ではなく、朝日新聞の幹部が企画し、社を挙げて実行したキャンペーンなのだ。それがこの問題が嘘とわかってからも、20年以上も隠蔽された原因である。」

【以下池田氏ブログより引用】
(前略)
ただし大筋の事実関係は、その後の記事で書いたことと変わらない。すなわちこの問題の主人公は植村氏ではなく、彼はデスクに命じられて2本の署名記事を書いたに過ぎない。のキャンペーンの責任者は、当時の大阪本社論説委員、北畠清泰と、大阪社会部デスクの鈴木規雄である(ともに故人)。この点は、植村氏も現代ビジネスで、青木理氏のインタビューにこう答えている。
──ところで、韓国への出張取材は、どうして植村さんが行くことになったんですか。植村「僕は慰安婦問題の取材はしたことがなくて、在日韓国人政治犯の問題をずっとやっていたんですけど、韓国語もできるし、規さん[鈴木規雄]は広い目で(部下を)いろいろ見ててくれたから、そういうのがあって派遣されることになったんだと思います」
これは意外に重要である。というのは、第三者委員会の報告書にも鈴木が登場するからだ。
辰濃は上記朝刊1面記事を中心となって執筆したものの、従軍慰安婦の用語説明メモの部分については自分が書いたものではなく、記事の前文もデスクなど上司による手が入ったことにより、宮沢首相訪韓を念頭に置いた記載となったと言う。用語説明メモは、デスクの鈴木規雄の指示のもと、社内の過去の記事のスクラップ等からの情報をそのまま利用したと考えられる。
なんと1991年8月に植村に韓国出張を命じた大阪社会部の鈴木デスクが、翌年1月には東京社会部に転勤して、宮沢訪韓の直前の記事の執筆を指揮したのだ。これは書いた記者も別であり、偶然とは考えられない。大阪から東京に拠点を移し、社を挙げて慰安婦キャンペーンを張った責任者は、明らかに鈴木である。それだけではない。鈴木は1997年の慰安婦特集のときは、大阪社会部長としてその原稿をチェックする立場にあった。政治部や外報部は「吉田清治の証言は虚偽だ」という訂正を出すべきだと主張したが、社会部が握りつぶして「真偽は確認できない」という曖昧な記事になった。その後、鈴木は東京社会部長になり、大阪本社の編集局長までなっている。つまり慰安婦問題は、植村氏個人の誤報ではなく、朝日新聞の幹部が企画し、社を挙げて実行したキャンペーンなのだ。それがこの問題が嘘とわかってからも、 20年以上も隠蔽された原因である。第三者委員会も、こうした構造的な問題を解明できていない。現在の渡辺雅隆社長は元大阪社会部長であり、解明は不可能だ。朝日新聞が隠蔽を続けるかぎり、この問題はどこまでも続く。植村氏がまだジャーナリストなら、裁判ではなく取材によって事実関係を明らかにすべきだ。
(引用終わり)

2015年2月15日日曜日

植村隆氏に訴えられた櫻井よしこ女史を支持させていただきます

植村隆氏が今度は櫻井よしこ女史や週刊新潮(新潮社)など(他に週刊ダイヤモンド、月刊WiLL)を訴えたのは、先日ご紹介した通りです。

http://ianfucwi.blogspot.jp/2015/02/blog-post_31.html
 
はなはだ微力ながら、また勝手ながら、ここに170人の大弁護団を率いる(率いられる?)元朝日新聞の植村隆氏に訴えられたジャーナリスト櫻井よしこ女史を支持させていただきます。

皆さんもよろしければ櫻井よしこさんの支持・支援をご検討いただければ幸いです。

こんな事を続けても再生を誓って一見下火になった朝日新聞に対する世間の怒りが再度沸騰するだけだと思いますが、朝日新聞はこの事をどう思っているのでしょうか?

2015年2月14日土曜日

朝日新聞第三者委員会林香里(はやしかおり)委員の分析を分析する

朝日新聞第三者委員会報告書ですが、私はそれなりに踏み込んではいたものの、肝心要のところで懐疑的な部分が残るという感想でした。

http://ianfucwi.blogspot.jp/2015/01/blog-post_27.html

そのうちの一つ、「朝日新聞報道が与えた国際的な影響」については、断定を避けたかったのか、なんと3論の併記(一応「アプローチの違い」と説明)となっていました。非常に簡単に言うと、

1 岡本委員・北岡委員=朝日が激化させた
2 波多野委員=朝日の長年のキャンペーンでの影響は大きい
3 林委員「朝日新聞の報道の影響が限定的であるという結論」


となっています。そこで林香里(はやしかおり)委員の分析内容を検証してみましょう。報告書72ページから始まるその内容は、欧米の代表的新聞10紙や韓国の5紙などで関連キーワードを検索し、定量的分析をするという一見面白いものに見えました。しかし、以下の点で決定的に問題があります。

1 分析内容について

欧米紙で「Abe が1141回、Koizumi が200回、Murayama が155回、Miyazawaが101回」出てくる、「安倍晋三抜きん出ている」などと書いていますが、これは数だけの問題ではありません。

中身とタイミングをよーく見てみましょう。

http://www.asahi.com/shimbun/3rd/2014122201.pdf

の77ページの図「英、米、仏、独の慰安婦問題関連報道における政治家の言及頻度(年別)」に注目します。

1991年まで 全紙合計で「宮澤」1件のみ
1992年「宮澤」60件=訪韓謝罪8回(「安倍」は8件)
1993年「河野」18件=河野談話、「宮澤」22件(「安倍」は1件)
1994年「村山」32件=アジア女性基金準備?、「河野」1件
1995年「村山」77件=アジア女性基金、村山談話、「河野」5件他

1996年「橋本」89件、「村山」22件
1997年~2000年 全紙合計で一桁のみ
2001年「小泉」40件他



2007年「安倍」386件他



2013年、2014年共に「安倍」300件以上

この結果を分析します。確かにトータルでは「安倍首相」への言及は林氏指摘の通り大変多いです。しかし、それは慰安婦問題で完全に方向性が決まってしまった後、第一次安倍政権の2007年以降、また第二次安倍政権誕生後に集中していますので、今の安倍政権に対する批判を表してはいても、あまり意味のある数字ではありません。

慰安婦問題に火が着いて、それが定着したのは1991年夏(金学順さん)~1995年です。この調査の本題である「朝日新聞報道が与えた国際的な影響」を検証するためにはここの流れを見るべきです。そこが分かっていないのでしょうか?意図的に無視したり煙に巻いたのでしょうか?

日本側で真に重要なのは、

1992年の宮澤訪韓時の8回の謝罪と
1993年の河野談話発表
1995年のアジア女性基金です。


これらによって、やってもいない事を「悪い事をしましたのでこれを認め反省し謝罪します」と理解されてしまいました。

宮澤首相を謝罪に追い込んだのは主に朝日新聞です。その続きとしての河野談話を出させたのは主に朝日新聞です。(事務方にも問題があったと思いますが)

2 吉見義明教授との関係について

池田信夫氏も書いておられますが、

http://ikedanobuo.livedoor.biz/archives/51925146.html

この林氏は「吉見義明教授の裁判闘争を支持し、『慰安婦』問題の根本的解決を求める研究者の声明」なるものの賛同者であり、慰安婦問題についての中立性に大いに疑問があります。(もしも林氏が「植村氏に訴えられた西岡力教授の裁判闘争も支持する」というのならばこの点について見直す可能性はあります、多分それは実現しないでしょうが)

以上により、私は朝日新聞第三者委員として「朝日新聞の国際的な責任は重くない」と主張した林香里委員の説には同意できません。

2015年2月13日金曜日

1万人以上で朝日新聞を訴えるチャンネル桜が植村隆氏に「あなたは捏造、どうぞうちも訴えなさい、また番組に出演して大いに討論しよう」と宣言!

1万人以上(現在18,000人を超えたようです)で朝日新聞を訴えるチャンネル桜の水島氏が先日櫻井よしこ氏らも訴えた元朝日新聞の植村隆氏にスバリ呼びかけを行っています。

https://www.youtube.com/watch?v=7HcWhNjXOOA

主なポイントは以下の通りです。

・チャンネル桜としても植村氏ははっきりと捏造(記事)であるという見解である。
・どうぞ訴えなさい。堂々と戦う。
・それと同時に一方的に自説のみを主張する記者会見などではなく、本当に信念があるのであれば、是非チャンネル桜の討論番組に出演して、訴えた相手と存分に(いくらでも)討論しなさい。

その通り、植村氏はやましい事がない「ジャーナリスト」なのであれば、堂々と番組に出演して、ご自身の潔白について納得の行くまで議論をされれば良いと思います。

「言論の自由」を標榜されているので、心行くまで言論で闘って下さい。

日本軍の官営売春施設がいけない?では公営ギャンブル、女性参政権無し、ブラック企業、体罰は?

今回は以前の内容の再度のご紹介になります。

http://ianfucwi.blogspot.jp/2015/02/blog-post_2.html

「日本の慰安婦(性奴隷)制度はけしからん」とよく言われます。

しかし、考えてみて下さい。

今の価値観ではけしからんでしょう。しかし、今の価値観や基準で見ればけしからん事がどれだけ過去にあったでしょう?それを「日本軍の慰安婦制度」だけを指弾するのはおかしな事です。

また、 「女性の人権の問題」と言うならば、世界中に今もある売春、日本に5万人いると言われる当の韓国人売春婦、日本での性サービス産業、成人向けビデオ、戦後の米軍向け慰安所(RAAもしくはいわゆるパンパン)、在韓米軍慰安婦、ベトナムの話、戦時中の日本以外の国の慰安制度やレイプ事件なども取り上げるべきではないでしょうか?

皆さんどう思われますか?

2015年2月12日木曜日

英語版では自社に対する訴訟を隠す卑怯な朝日新聞

元朝日新聞記者の植村隆氏が西岡力教授&文春を訴えたのに続いて、先日櫻井よしこ女史&新潮他を訴えました。

それらのニュースは当然朝日新聞にも出ており、英語版にも出ています。

http://ajw.asahi.com/article/behind_news/social_affairs/AJ201501100041

http://ajw.asahi.com/article/behind_news/social_affairs/AJ201502110053

一方で、朝日新聞自身が2件(一つは8,700人超、もう一つは400人超)訴えられている件

http://www.asahi.com/articles/DA3S11571413.html

http://www.asahi.com/articles/DA3S11593763.html

については、ご紹介したように

http://ianfucwi.blogspot.jp/2015/01/blog-post_29.html

紙面では申し訳程度に(定義が若干違うかも知れませんが)ベタ記事扱いでこっそり紹介したのみ、そして、

二件とも英語版ではダンマリです。

ここで朝日新聞英語版の今年に入ってからの「comfort women」でヒットする英文記事をご紹介します。各記事のテーマは、以下の通りです。

・安倍談話、反省の表現が焦点 戦後70年、アジア諸国への言及は(2015/01/09)
・Foreign governments focused on details of Abe's war-anniversary statement(安倍談話への米国などの牽制、2015/01/09)
・Former Asahi reporter files suit against university professor, publisher(植村氏一度目の提訴、2015/01/10)
・Publisher to drop ‘comfort women,’ ‘forcibly taken away’ from high school textbooks(数研出版教科書が従軍慰安婦強制連行記述削除、2015/01/10)
・朴(クネ)氏「日本の変化、重要」 首脳会談実現へ要求 年頭会見(2015/01/13)
・Ministry complains to U.S. publisher over 'comfort women' passages in history textbook(外務省がマグローヒル社へ修正依頼、2015/01/14)
・Abe urges Seoul to respect press freedom, let journalist leave country(安倍首相が産経加藤氏の拘束をやめるよう言及、2015/01/16)
・Dark facts in Japan's history all the more important to keep in schoolbooks(教科書から「慰安婦」記述を削るな、2015/01/22)
・Japan, S. Korea nearly settled 'comfort women' issue, according to ex-president's memoirs(野田政権が慰安婦賠償をしかけていた、2015/01/30)
・NHK president cautious about reporting on 'comfort women' as Abe ponders new war statement(NHK籾井会長の慰安婦報道スタンスを批判、2015/02/06)
・Doubts about Momii as head of NHK only deepen(NHK籾井会長の公共放送のトップとしての資質に疑問、2015/02/07)
・Former Asahi reporter files 2nd defamation suit over articles on 'comfort women'(植村氏、2件目の提訴、2015/02/11)
・Momii under fire again to step down as NHK president(NHK籾井会長が辞任を要求される、2015/02/11)

どうでしょうか。

今年話題になった慰安婦関連ニュースは主要なものはほぼカバーしていると言えますが、肝心の朝日新聞社が訴えられた件の記事だけは、私が調べた限り英語版では存在しません。

これはどういう事でしょう?私はこう推測します。世間がこれだけ朝日新聞の動向を注視している中、自社が訴えられた2件の訴訟について紙面に載せないのはさすがにさらなる批判を招く、また、日本語インターネット版も同様なので淡々と載せざるを得ない。

しかし、海外には知られたくないからなのか、インターネット英語版には載せない。他の慰安婦関連ニュースは上記のようにたくさん英語版で配信しているのに、都合の悪い自社に対する訴訟のニュースだけ英語版がありません。

「第三者委員会報告を重く受け止めた」反省はどこに行ったのでしょうか?「知る権利」はどこに行ったのか?なぜインターネット日本語版にのみこのニュースを掲載し、一方でインターネット英語版には掲載しないのか。

卑怯ですね。

2015年2月11日水曜日

アメリカ嘘教科書執筆者慰安婦「事実誤認」指摘に「言論と学問の自由侵害された」

ここ最近頻繁に取り上げているアメリカのマグローヒル社の嘘教科書ですが、著者(2人の共著)が

ハーバート・ジーグラーハワイ大学准教授が担当した部分であると確定したようです。

http://manoa.hawaii.edu/history/people/herbert-ziegler

そして同氏はこんなメチャクチャな嘘

http://ianfucwi.blogspot.jp/2015/01/blog-post_64.html

を垂れ流しておきながらそれを指摘されると、逆切れして「私の言論と学問の自由を侵害した」と批判したそうです。

・・・あのね、言論の自由や学問の自由はもちろんあるけど、それは事実の範囲内という前提でしょ。プロの大学教授、それも「歴史学者」がそんな事も分からないの?

事実から大きく逸脱して日本人の名誉を毀損し、侮辱しながら「私の言論と学問の自由を侵害した」?

ふざけるな、と言いたいですね。

(産経新聞)
http://www.sankei.com/politics/news/150210/plt1502100039-n1.html

日本総領事館が米教科書執筆者に「事実誤認」指摘 「言論の自由侵害された」ハワイ大准教授主張

 【ワシントン=加納宏幸】米国の公立高校で使用されている世界史の教科書に「旧日本軍による慰安婦強制連行」など事実と異なる記述がある問題で、ハワイ州ホノルルの日本総領事館は9日、教科書の共著者のハーバート・ジーグラー・ハワイ大学准教授に対し、事実誤認を指摘するなどの申し入れを昨年12月に行ったことを明らかにした。

 申し入れについて報じた9日の米紙ワシントン・ポスト(電子版)によると、ジーグラー氏は日本政府から接触を受けたことを明かし、「私の言論と学問の自由を侵害した」と批判した。昨年暮れに日本総領事館の職員から教科書の記述について協議したいとの申し出があり、これを断ったが、2人の職員が大学を訪れ、教科書の文章を削除するよう求めたとしている。

 一方、日本総領事館は9日、産経新聞の取材に対し、ジーグラー氏とのやり取りの詳細は明かせないとしながらも「昨年12月に慰安婦問題に関して執筆者に申し入れを行い、事実誤認や、わが国の立場と相いれない部分が存在することを指摘した」と述べた。

 米歴史学者19人が発表した、教科書に関する「いかなる修正にも応じない」との声明をまとめたコネティカット大のアレクシス・ダデン教授もポスト紙に「声明は日本たたきではなく、日本の仲間を支援するためのものだ」と述べた。

 記事は、慰安婦問題で日本政府の責任を追及する吉見義明・中央大教授の研究が声明の根拠になっていると紹介。教科書を出版した米大手教育出版社マグロウヒルが「記述は史的事実に基づく」として修正を拒否したことも伝えている。

2015年2月10日火曜日

植村隆氏が今度は櫻井よしこ女史他を訴える!

植村隆氏が今度は櫻井よしこ女史や週刊新潮(新潮社)など(他に週刊ダイヤモンド、月刊WiLL)を訴える!

先月の「西岡教授&文春」を訴えたのに続き、ついに乱訴の開始ですか・・・

これによって朝日新聞に対する怒りもさらに増幅されます・・・

http://www.sankei.com/affairs/news/150210/afr1502100025-n1.html

反日アメリカ人教授がマグローヒル社嘘教科書への批判を批判

当初その内容が論評にも値しないと考えた内容ですが、さらなる動きもあるようなので、ご紹介します。
反日アメリカ人学者と言って良いコネチカット大学の歴史学者、アレクシス・ダデン(Alexis Dudden)教授です。

この方が中心となり、先日米国の歴史学者19人が「いかなる修正にも応じない」との声明を出しました。

このダデンなるアメリカ人女性ですが、全く信用できないと言って良いと思います。私がそう思うだけではなく、下記にてご判断ください。

・「尖閣諸島も竹島も北方領土もすべて国際的には日本の領土ではなく、安倍政権がその領有権を主張するのは危険な膨張主義の表れだ」と主張。
・博士論文のタイトルが「日本の謝罪テクニック」

・挺対協と松井やよりが主催し、北朝鮮工作員も加わった「女性国際戦犯法廷」にも参加。
・2007年の米国議会下院の慰安婦決議の推進にも加わった。
・「アメリカでの規準でも超左翼リベラル過激派の女性活動家」(古森氏)

・今回の声明は、米国で慰安婦像設置を主導する「カリフォルニア州韓国系米国人フォーラム」が公表した。

もうお腹一杯なんですが、、、

「事実と異なる」と指摘しているのに「いかなる修正にも応じない」ですか。では別の方法を考えましょうか。

(産経新聞)
慰安婦=性奴隷・教科書「いかなる修正にも応ぜず」米歴史学者19人が声明
http://www.sankei.com/world/news/150210/wor1502100006-n1.html

朝鮮日報によるインタビュー
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2015/02/07/2015020700800.html

産経古森氏のダデン女史に関する記事
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/42775

2015年2月9日月曜日

朝日新聞がまた訴えられる!

短めに行きますが、 朝日新聞がまた訴えられました。

今回は「知る権利の侵害」というポイントです。損害賠償額はこの前の訴訟と同じですね。

そう言えば私も1990年代、随分朝日新聞には「広義の強制性」をもってして色々な嘘情報を強制的に信じ込まされたように思います。

http://www.sankei.com/affairs/news/150209/afr1502090017-n1.html

市民400人「慰安婦報道」でまた朝日提訴 「知る権利侵害」…1人「1万円」賠償求める

 朝日新聞が従軍慰安婦報道の内容を長年検証しなかったため、知る権利を侵害されたとして、市民400人余りが同社に1人1万円の損害賠償を求める訴訟を9日、東京地裁に起こした。

 慰安婦報道では大学教授ら8700人以上のグループも「誤った事実を国際社会に広め、国民の人格権を傷つけた」として朝日新聞社に慰謝料などを求め提訴している。

 今回の原告は読者らによる「朝日新聞を正す会」のメンバー。訴状では、故・吉田清治氏の証言に基づく記事の内容が1992年に大学教授らの指摘で疑われていた、と指摘し「すぐに検証せず、読者が真実を知る権利を侵害した」と主張している。

 朝日新聞社広報部は「訴状をよく読んだ上で対応を検討する」とコメントした。

捏造記者ではない?

何度も取り上げている元朝日新聞記者の植村隆さんですが、沈黙を破り表に出てきた2014年末以降一貫して「捏造記者ではない」「捏造はしていない」と主張されています。

今回は出身地高知で「涙の講演会」ですか。

http://www.sankei.com/west/news/150208/wst1502080040-n1.html

これを機会にいくつか考えてみましょう。

1 植村氏は昨年末よりこれまでニューヨークタイムズ、朝鮮日報、ハンギョレ新聞、国内では毎日新聞、文芸春秋(後に提訴する相手)、月刊世界、文芸春秋社と西岡教授を訴えた際の記者会見、岩上安身氏ネット動画インタビューなどで(厳しい指摘をされない形で)意見表明をしています(ちなみに「敵地」である産経新聞や週刊文春、週刊新潮、西岡先生などのインタビュー要請には逃げ回って一度も応えていません)が、

私が知る限りこれまで一度も謝罪やお詫びをしていません。反省も表明していません。自らの記事がもたらしたマイナスの影響についての話は聞いた事がありません。

確かに、意図的な捏造は無かったのかも知れません。もしくはそのように信じているのかも知れません。しかし大誤報、大変な誤りであったのは既に朝日新聞自身や第三者委員会が認める周知の事実です。「『(金学順さんが)女子挺身隊の名で連行され~』という植村氏記事が事実であった」と考える人はご本人も含めて誰もいないと思います。しかし、植村氏から謝罪や反省の言葉や意思表示は見られません。

2 一方で植村氏は「家族にまで被害があった」「不当なバッシングには絶対に屈しない」という事を繰り返し述べておられます。

これまでも何度も述べてきましたが、ご家族に対する攻撃や大学への脅迫はあってはいけません。それを肯定する人は少数派でしょう。しかし重要なのは、
それらの犯罪行為



植村氏の事実とは大きく異なる記事、しかもその後の日韓関係や日本人の名誉、教科書などに大きな影響をもたらした記事について正当に批判・批評する事

とは別物です。その二つが混同されてはいないでしょうか?混同してはいないでしょうか?

「不当なバッシング」とは具体的に何を指すのでしょうか?日本を窮地に陥れた記事にいまだ大きな謎が残る中、それを解明したい、真実を知りたい、と社会が疑問を持つ事が「不当なバッシング」なのでしょうか?それこそ言論の自由に対する挑戦でしょう。

もしも植村氏が素直に全てを話して過ちを認め、謝罪もし、謎もすべて解明されている、そのような状態であればさらに植村氏を一生攻撃すべきとは全く思いません。

しかし、植村氏は「自分は捏造もしていないし、悪い事はしていない、むしろ日本がアジアの仲間に尊敬される存在になるためにやった、自分は被害者だ」というスタンスを貫いています。

ならば彼の記事に残る謎は検証・解明されねばなりません。

・なぜ1991年8月11日記事で金学順さん本人が全く言ってもいない「女子挺身隊の名で連行された」という架空の履歴を紹介したのか?「慰安婦と挺身隊の混同」という苦しい言い訳が合理的であると納得している人は少数派だと思います。
・なぜ1991年8月11日記事や1991年12月25日記事で金学順さんが証言(および訴状の中で明言)していた「自分は母親にキーセン業者に売られた」という重要な履歴に一切触れなかったのか?「キーセン=100%売春婦とは限らない」という苦しい言い訳が合理的であると納得している人は少数派だと思います。
・なぜ1991年12月25日記事で金学順さんを「慰安所に連行した」という非常に重要な役割を果たした養父(母親が売った先のキーセン業者である朝鮮人売春ブローカーであると思われる)に代わって「地区の仕事をしている人」なる人物が出てきたのか?金学順さんは証言集会や訴状では「養父」と言明していたものが、通常の日本語表現ではあり得ない表現や用法を用いて変化したものなのか?
・なぜ朝日新聞は日本政府を相手に慰安婦の訴訟を行う予定(8月時点)、係争中(12月時点)の人物を義母に持つ植村氏に訴訟に結果的に大きく関連する記事を執筆する事を許したのか?
・なぜ植村氏は1991年の記事の後、1996年~1999年にソウル特派員として駐在していた際に金学順さんに追加取材などして、さらなる真実に迫ったり訂正などしなかったのか?(ちなみに植村氏は金学順さんが1997年に死去した先に、彼女の死去を報じる記事も書いている)
・なぜ植村氏は西岡教授が批判を開始した1992年から2014年末まで何の説明もせずに沈黙を貫き、今になって突然表に出てきて活発に活動しているのか?


などです。日本の国益や公共の利益に大きく影響したこれらについての謎は未だ十分に解明されておりません。

長年の沈黙を破って突然出てきて盛んにご自身の主張をされるその姿は韓国人元慰安婦達に繋がるものがあります。

2015年2月8日日曜日

どこまでも「広義の強制性」を絶対に手放さない朝日新聞

産経新聞の大阪正論室長が朝日新聞の慰安婦問題の検証の後味の悪さを「広義の強制性」についての未決着を中心に批判しておられます。

朝日慰安婦検証、これで幕引きか 「広義の強制性」強弁なぜ検証しない…朝日流「重く受け止める」の軽さ

http://www.sankei.com/west/news/150121/wst1501210049-n1.html

 慰安婦など一連の問題を受けて朝日新聞は1月5日、「信頼回復と再生のための行動計画」を発表した。自らを省み改革しようとする姿勢に水を差すつもりはない。しかし言論の場ではなお大いに批判せねばならない。朝日が強弁してきた慰安婦の「広義の強制性」について現在どう考えているのか、はっきりさせていないからである。

ここは今も残る大きな論点の一つです。朝日新聞はその(身内的とも言われる)第三者委員会にさえ「『広義の強制性』を持ち出したのは議論のすり替えだ」と批判されましたが、それについての見解はダンマリを貫いています。その後の報道を見る限り、はっきり言ってこれは取り下げていません。第三者委員会に批判されてなお、「広義の強制性はあった」と強弁していると言って良い態度です。

「議論のすりかえ」指摘に答えよ
 年末年始をはさんだ動きだったので整理しておく。昨年12月22日、朝日の慰安婦報道を検証する第三者委員会が報告書を提出した。多岐にわたるが、慰安婦を「強制連行」したとする故吉田清治証言の信憑(しんぴょう)性がなくなった後も記事を訂正、謝罪せず、慰安婦に「広義の強制性」があったと強調するようになった朝日の論調を、「議論のすりかえ」と断じた。
 これを受けて朝日の渡辺雅隆社長らが12月26日に会見したが、すりかえについては「重く受け止める」とするばかり。
 12月30日付社説はようやく第三者委報告に触れた。「私たち論説委員も真摯(しんし)に受け止めている」といちおうはしているが、「広義の強制性」には知らん顔をしている。それどころか、ひとごとのような書きぶりである。
 「いま、それぞれの国内で強調される『記憶』は、むしろ以前よりも偏りが目立つ。『慰安婦の多くは自発的になった』『大半は暴力的に連れていかれた少女たちだった』などの言説だ」。しかし後者の、暴力的うんぬんの言説など、その虚偽がまかり通ることになる原因を作ったのは自らの虚報と「広義の強制性」で開き直ってきた姿勢ではないのか。
 社説はまたこうも書いている。「慰安婦問題は人権問題であり、被害者らをいかに救済するかを中心にすえねばならないのは当然のことだ。国の威信をかけて、勝ち負けを競うようなテーマではない」。どんな顔をして社説子はこの社説を書いたのだろう。慰安婦問題で考えられるべきは、朝日のいう「被害者ら」の救済ばかりではない。朝日の虚報によっておとしめられた日本の名誉をいかに回復するかということなのだ。それは「勝ち負けを競う」レベルのものでは決してない。

その通り、ここも重要な点です。朝日新聞は今でも「人権侵害された韓国人元慰安婦を救済しろ」と主張しますが、自分達が傷つけ続け、今も教科書など現在進行形で傷つけている日本人の名誉は知った事ではないという態度です。朝日新聞は自らの加害性に目を向けよ!

 そして年頭の「行動計画」でも、「公正な姿勢で事実に向き合います」などとしているが、「広義の強制性」を自分たちが主張してきた事実には、何も触れられてないのである。
 この「広義の強制性」が、慰安婦問題で要の点になっていることは論を待つまい。国家の関与がそこで俎上(そじょう)に乗せられ、批判され、「性奴隷国家」などという中傷を過去、現在、将来の日本国民に負わせる理屈の根拠となるのが、この「広義の強制性」なのだ。それを強固に主張してきたのは朝日であり、この点を玉虫色にしたままやりすごそうとしているのであれば看過できることではない。
 故吉田証言が崩れ、慰安婦問題が議論される中で朝日は「広義の強制性」という強弁を持ち出した。平成9(1997)年3月31日の慰安婦特集紙面である。
 「『強制』」を『強制連行』に限定する理由はない。強制性が問われるのは、いかに元慰安婦の『人身の自由』が侵害され、その尊厳が踏みにじられたか、という観点からだ」
 同日の社説「歴史から目をそらすまい」もこう書いている。
  「これらの主張(歴史教科書から慰安婦の記述を削除するよう求める主張)に共通するのは、日本軍が直接に強制連行をしたか否か、という狭い視点で問題をとらえようとする傾向だ。しかし、そのような議論の立て方は、問題の本質を見誤るものだ。資料や証言をみれば、慰安婦の募集や移送、管理などを通して、全体として強制と呼ぶべき実態があったのは明らかである」
 これを第三者委は「議論のすりかえ」といっている。そしてそれを朝日側は「重く受け止める」といっているである。ならば、長年とってきたこのような強弁姿勢を修正する、なにがしかの言及があってしかるべきではないか。

ほんとうにその通りです。何度「広義の強制性はあったと考えるのか?」と問われても「重く受け止める」「慰安婦の実相に迫った報道をこれからも続けていく」と言うのみで開き直っています。

「狭義の強制性」(吉田清治的強制連行)は実質的に消滅しました。
あとは
「広義の強制性」も消滅すれば慰安婦問題は大きく解決に向け前進するでしょう。だから粘っているものと思います。

 いや、そもそも「重く受け止める」つもりなど、朝日にはなかったとみなさざるをえない。今年年頭の社説「グローバル時代の歴史『自虐』や『自尊』を超えて」は、国家の歴史を相対化することを訴えるとともに、いわゆる歴史修正主義批判を繰り出す。慰安婦問題に触れているわけではないが、その文脈でも十分読める。1月3日付「日本人と戦後70年 忘れてはならないこと」は例によって「戦争責任を直視」せよというものである。
 もってまわった言い方など、もはや聞き飽きた。慰安婦に「広義の強制性」があったと、朝日はいまも考えているのか、どうか。第三者委がいうようにそこに「議論のすりかえ」があったと「重く」受け止めるのであれば、それを国内外にはっきりと発信していくべきではないか。そうでなければ何と軽い「重く受け止める」か。

まさにその通り、
1 慰安婦の「広義の強制性」について、
2 第三者委員会に「議論のすりかえ」と批判され、
3 それを「重く受け止めた」
4 ではそれについての見解を国内外にはっきりと発信していくべき

です。

 慰安婦報道の「歴史から目をそらすまい」とは、朝日こそかみしめるべき言葉だろう。朝日は、慰安婦問題の「責任を直視」しなければならないはずである。(大阪正論室長)

この大阪正論室長の記事はまさに正論です。プライドが高い朝日新聞は他社には居丈高に「責任を直視せよ」といつも言いますが、いざ自分の加害性の責任になるとそれに正対できずにごまかし続け逃げ続けているのです。

吐いた方がスッキリすると思うんですが。

2015年2月7日土曜日

クマラスワミ報告書に対する外務省の幻の反論文書

産経の阿比留論説委員が慰安婦問題の国際的な展開過程で重要な国連クマラスワミ報告について書いておられます。1996年に嘘だらけのクマラスワミ報告書が出され、当時の外務省がきちんと反論しようとして文書を作った、そこまでは良いのですが、なぜかそれを引っ込めてしまった。
阿比留氏や山田議員が指摘のように私もこれはポイントを押さえた良い文書であると思います。今でもかなりの部分がそのまま使えそうです。

反論しない=嘘であっても事実と認める、確定してしまう事ですから、これはもう国家にとって大変な損失であったと思いますが、なぜこれを引っ込めたのか、こんなに重要な国益に直結する判断を外務省が独断専行で行う、行えるとは思えません。河野談話も出した後であり、当時でも大変重要な事案でした。そう認識していたからこそ、外務省は反論しようとしたのです。それを引っ込めたのは当然政治の判断があったものと思います。
つまりどういう勢力がどういう意図でこれを中止させたのか?これを出していればその後どういう結果になっていたかは不明ですが、少なくともこういった反論はすべきでした。反論せずに結局「日本は反省しています、謝罪もしています」と繰り返す路線になってしまい、それがもう20年続いています。この反論を止めさせたのは誰だったのか?外務省幹部も取り下げた経緯が分からない?嘘おっしゃい。本当の幹部ならそんな事はないでしょう。それとも「墓まで持って行くような話」だったのでしょうか。それもあり得るとは思います。



(産経新聞)
クマラスワミ報告書に反駁 幻の反論文書を公開すべき

http://www.sankei.com/premium/news/141009/prm1410090012-n1.html

 慰安婦を強制連行された「性奴隷」と認定した1996年(平成8年)の「クマラスワミ報告書」について、6日の衆院予算委員会で興味深い質疑があったので紹介したい。次世代の党の山田宏幹事長が、日本政府がいったん明快な反論文書を作成しておきながら、なぜかすぐに引っ込めた経緯をただすと、岸田文雄外相はこう答弁した。
 「文書に関し、詳細すぎるといくつかの国から指摘を受けて、簡潔な文書を改めて出した。(初めの)文書は、現状では取り扱いは非公開となっている」
 この幻の反論文書の内容については産経新聞は今年4月1日付紙面で既報だ。簡単におさらいすると、クマラスワミ報告書に対して、具体的な事例を示して次のように反(はん)駁(ばく)している。
 「客観的資料は無視し」「事実調査に対する姿勢は甚だ不誠実」「無責任かつ予断に満ちた」「軽率のそしりを免れない」「歴史の歪(わい)曲(きょく)に等しい」…。
 その上で国際法上、「いわゆる『従軍慰安婦』の制度を『奴隷制度』と定義することは法的観点からは極めて不適当である」と指摘し、クマラスワミ報告書は「かえって問題の真の解決の妨げとなることを深く懸念する」と結論する。
 報告書は、慰安婦狩りを証言し、朝日新聞もこのほど記事を取り消した吉田清治氏の著書などに依拠しているのだから当然だろう。
 今月6日の質疑で山田氏が「なかなか良く書けている。日本の立場を説明できる文書だ。ぜひ公開してほしい」と求めたほどで、今読んでも違和感はない。
 ところが、現実にはこの反論文書は撤回され、慰安婦募集の強制性を認めた河野談話や、元慰安婦への支援を行うアジア女性基金の取り組みを紹介した簡略版の文書に差し替えられる。クマラスワミ報告書への直接的な批判は圧縮され、抑制的なものとなった。
 歴史の事実関係は一切争わず、「法的には決着済み」「もうすでに謝罪している」で片付けようという、われわれが見慣れた日本の「事なかれ外交」に落ち着いたわけである。
 とはいえ不思議なのは、当初は日本側も「日本政府として法的に反論すべきことはしていく」(当時の橋本龍太郎首相)などと強気だったのに、その後は反論文書自体をなかったことにしていることだ。
 そもそも、一度は関係各国に配布された公の文書だったはずの反論文書が、現在では日本国民にも「非公開」とされている理由がさっぱり分からない。
 当時、反論文書に対して中国や韓国、北朝鮮などの国や日本の人権派弁護士やNGO(非政府組織)が反発したことは分かっている。ただ、それと政府の方針転換が直接結びついているのかは藪の中だ。
 反論文書が取り下げられた経緯について、現在の外務省幹部はこういう。
 「われわれが調べても分からない。だが、きちんと間違いを指摘したもとの反論文書と簡略版はまるで別のシロモノだ。いつか反論文書は公開すべきだ」
 反論文書を公開すれば、安倍晋三政権が歴史を修正しようとしているのではなく、日本政府は平成8年当時から、慰安婦問題の事実関係についてこう認識していたのだと内外に示すことができる。無意味な非公開指定はさっさと解くべきである。(政治部編集委員)

2015年2月6日金曜日

読売新聞がマグローヒル社の教科書を批判

連日このテーマとなりますが、またまたアメリカのマグローヒル社のトンデモ教科書です。今回はこの件に関する国会質疑を読売新聞が社説で取り上げたものです。

そう言えば「慰安婦の本家」である朝日新聞はこの前数研出版の教科書にいちゃもんを付けていましたが、本件については淡々と事実を伝えるだけで、自身の考えを何も表明していないように見えます。自分がこの誤解の主要な原因だから都合が悪いのでしょうか?「慰安婦問題を世に送り出した本家本元」の朝日新聞には是非この件についても見解を示して欲しいです。

http://www.yomiuri.co.jp/editorial/20150203-OYT1T50187.html

米世界史教科書 「慰安婦」巡る誤りは正したい

 世界史教科書は、生徒の歴史観形成に大きな影響を及ぼす。日本の名誉を不当に貶(おとし)める記述は、看過できない。
 米国の高校の世界史教科書に、旧日本軍が慰安婦を強制的に徴用したなどと記載されている問題が、衆院予算委員会で取り上げられた。
 自民党の稲田政調会長が政府の見解を質(ただ)したのに対し、安倍首相は「がくぜんとした。訂正すべき点を国際社会に向かって訂正してこなかった結果だ」と述べた。その通りだろう。

先日ご紹介した首相の「がくぜん」の話ですね。

 政府は、史実に基づく対外発信を強化していかねばならない。
 問題の教科書は、米大手教育出版社「マグロウヒル」が刊行している。フロリダなど4州で推薦指定を受けたという。
 慰安婦については、「日本軍が最大20万人にも及ぶ14歳から20歳までの女性を強制的に募集、徴用した」「天皇からの賜物(たまもの)として提供した」などと記されている。史実を無視した内容である。

慰安婦の色々なデマは多々ありますが、「天皇からの賜物」というのは珍しいですね。それをアメリカ人の高校生が学ぶ・・・おぞましいと思うでしょう。

 慰安婦の募集は、主に民間業者を通じて行われた。日本政府の調査では、軍による強制連行を裏付ける文書は発見されていない。
 外務省は、教科書会社と執筆者に訂正を申し入れたが、明確な回答を得られていないという。粘り強く働きかけていくべきだ。

外務省のみならず、個人レベルで申し入れをしても良いと思います。もちろん激しい抗議ではなく冷静に欠陥商品である事を指摘すべきだと思います。

 米国では、下院本会議が2007年に、「日本軍が強制的に性奴隷にした」とする非難決議を採択した。13年にはカリフォルニア州グレンデール市内に慰安婦の少女像が設置された。

何も知らないアメリカ人は下院決議、慰安婦像、教科書と来れば事実であると信じてしまうでしょうね、普通。

 韓国系民間団体の反日活動が背景にある。日本政府は、宣伝戦に対抗していく必要がある。

アメリカにおけるこの種の活動は韓国系はもちろん、中国系の暗躍もすごいです。マイク・ホンダ辺りと連携しています。

 戦後補償裁判における政府の対応も問題となっている。
 補償については、日韓請求権協定などで解決済みというのが、政府の立場だ。強制連行があったという原告側の主張に反論しなくても、日本の裁判所は「請求権は消滅している」などと判断し、原告の賠償請求を退けてきた。
 一方で、政府側の反論がないため、事実関係を巡る原告の主張については、裁判所がそのまま認定することが多かった。
 上川法相は衆院予算委で、法務省に設置される訟務局を拠点に、今後は強制連行の有無など事実関係に関しても反論していくと答弁した。適切な判断である。

ここは非常に重要です。つまりこれまでは「強制連行があったかどうかは関係なく(ひょっとしてあったとしても)、請求権が1965年日韓基本条約で消滅しているので請求はできない」としていたのが、これからは「強制連行?嘘つくな。事実じゃないでしょ」となるわけです。


 慰安婦問題については、1993年の河野官房長官談話に、強制連行が行われたかのような表現が用いられている。河野談話の見直しは、いずれ避けて通れまい。

ついに読売新聞が「河野談話見直し」に踏み込みました!これが初めてかどうかは分かりませんが、日本一(かつ世界一)の発行部数を誇る読売新聞が「河野談話を見直していくべき」と表明した事は大変大きな事です。この流れを実現していきたいものです。

最後に一言。こんなめちゃくちゃな状況になって朝日新聞はどうしてくれるのでしょうか。

2015年2月5日木曜日

アメリカの「デタラメ」教科書:どこまでデマが広まっている?

例の「マグローヒル社」のデタラメ教科書、当初はカリフォルニア州の公立高校で使用されている、という話でしたが、話はそれだけに留まらず、他の州でも使われている可能性が高いとの事です。マグロ―ヒル社のシェアは現時点では分かりませんが(少なくとも「大手」と言われています)、アメリカ人のごく一部ではなく広い範囲でこのデマがばら撒かれている可能性が出てきました。

一体どれぐらいの数のアメリカの高校生がこの嘘本で勉強しているのでしょうか?これで学んだ高校生が過去にどれだけいて、現在どれだけいるのでしょうか?全員が真面目に勉強してそれを事実として覚えているとは思えませんが、それにしてもこれは嘘がどんどん広まっており、これを信じる人も増え続け、大変憂慮すべき事態です。

朝日新聞が火を付けた慰安婦問題が鎮火するどころかこうやって世界で燃え拡がっているのです。放っておくとさらに燃え広がってしまいます。

既に広まった噂の回収も非常に困難です。これを信じる生徒、教師、大学生、大学教授、知識人、、、キリがありません。

マグローヒル社は現在「教科書の内容は事実なので訂正できない」として突っぱねている状況との事です。本当にそう信じているというよりも外交問題にもなりかねないし、問題が大きすぎて対応(回収、修正、謝罪、訴訟リスク対応などなどなど、、、)が大変で即座に対応できないものと思います。

火元の朝日新聞は何もしませんね。どうしてくれるのでしょうか。「第三者委員会報告書を英訳して世界のメディアに配布する」とも言っていましたが、まだですか?注目しています。

慰安婦「女性20万人を強制的に募集・徴用」記述の米教科書、カリフォルニア以外の4州でも使用の可能性

http://www.sankei.com/politics/news/150127/plt1501270010-n1.html

外務省は27日、米カリフォルニア州ロサンゼルス市などの公立高校で使用されている世界史の教科書に史実と異なる慰安婦の記述がなされている問題 で、テネシー、ジョージアなどカリフォルニア以外の4州でもこの教科書が候補リストに入っていることを明らかにした。同日午前の自民党「日本の名誉と信頼を回復するための特命委員会」(委員長・中曽根弘文元外相)の会合で担当者が説明した。
 問題となっている米大手教育出版社「マグロウヒル」(本社・ニューヨーク)の教科書「伝統と交流」を採択候補リストに入れているのは、テネシー、ジョージアのほか、ノースカロライナ、フロリダの計4州。実際にどれくらいの学校が使用しているかは不明だ。
 カリフォルニア州のように州がリストを作成せず、各学校区や各学校が独自に教科書を採択しているケースもある。そのため、同省は会合で「4州以外でも使用されている可能性が高い」との見方を示した。
 「伝統と交流」は、先の大戦を扱った章で「日本軍は14~20歳の約20万人の女性を慰安所で働かせるために強制的に募集、徴用した」「逃げようとして殺害された慰安婦もいた」などと、強制連行があったかのように記述されている。「日本軍は慰安婦を天皇からの贈り物として軍隊にささげた」と明白な虚偽内容も含まれている。

2015年2月4日水曜日

「教科書から『慰安婦記述』を削るな」と主張する朝日新聞に読売新聞が反論

先日朝日新聞が「数研出版の教科書から『従軍慰安婦』と『強制連行』の言葉が削除されるのはけしからん」旨社説で批判したものに対して、実質的に読売新聞がこれまた社説で反論しました。

この読売新聞の社説は至極真っ当で常識的な意見だと思います。朝日新聞が「従軍慰安婦を削るな」「手続き的におかしい」と説得力の無い論理で無茶な事を言っているのとは対照的に「誤解を生む内容は適切に修正すべきだ」と実に落ち着いた正論です。いくつかのポイントがありますので、ご紹介します。

「そもそも、従軍慰安婦は70年代以降、使われるようになった造語だ。」

ここは重要なポイントです。そうなのです。「従軍」というのは従軍記者や従軍看護婦、従軍僧侶、従軍画家、、、などのように、一般用語ではなく「正式に軍のメンバーである、被雇用者である」という意味の正式な軍隊用語なのです。そういう職位でした。ですから1970年代に「従軍慰安婦」なる造語が(一部週刊誌や千田夏光氏によって)発明されるまで、そんな言葉や定義も実態もありませんでした。いたのは普通の慰安婦です。

これは単なる言葉の問題ではありません。慰安婦に本来は「従軍」が付かない、というのは当時慰安婦は正式な軍の被雇用者ではない、という事の実態を示すものです。

読売新聞の見解は「ただし、慰安婦問題の本質は、旧日本軍の強制連行の有無である。」

という事のようで、知っている限りずっとその論調です。私の見解も概ね同じです。慰安婦はあったのは事実、当時は(自慢できる職業では無かったかも知れないが)そういうものがあった、待遇も良かった、あとはその従業員になるにあたって本人の意思に反して国や軍が無理やりそうさせたかどうか、というところだけだと思います。(悪質な朝鮮人業者の個人レベルの犯罪はあったでしょうが)

「朝鮮人が多かった~疑問が呈されている。」

これも大変重要です。何度かご紹介していますが、「慰安婦問題」=「朝鮮人慰安婦問題」であるとここ20年以上誤解されてきましたが、そんな事はありません。不自然です。日本人慰安婦の方が多かったのです。しかし騒いだのが朝鮮人(現韓国人)慰安婦とその仲間であった、というだけの話です。

朝日新聞が偉そうに「慰安婦問題の本質(女性の人権侵害)を見誤るな」などと時折言っていますが、慰安婦問題の本質とは「多数の日本人慰安婦と全体の2割程度(秦先生)であったとも言われる朝鮮人慰安婦が中心であり、双方ともほぼ募集に応じた自由意志であったにもかかわらず、『後者が大多数であり、無理やり慰安婦にさせられた』」と騒いでいるに過ぎないのです。

http://www.yomiuri.co.jp/editorial/20150128-OYT1T50151.html

教科書の慰安婦 誤解を招く表現は訂正したい

 生徒が使う教科書に、重大な誤解を招く記述があってはならない。
 数研出版が発行する高校の「現代社会」と「政治・経済」の教科書から「従軍慰安婦」と「強制連行」の言葉が削除されることになった。文部科学省に訂正申請を行い、認められた。
 今年4月から使われる教科書に反映される。
 現代社会で、「強制連行された人々や『従軍慰安婦』らによる訴訟が続いている」という記述については、「国や企業に対して謝罪の要求や補償を求める訴訟が起こされた」に改められた。
 戦時中に多くの女性が慰安婦となり、名誉と尊厳を傷つけられたのは事実だ。
 ただし、慰安婦問題の本質は、旧日本軍の強制連行の有無である。これまでに政府が行った調査では、軍による強制連行を裏付ける資料は確認されていない。
 数研出版が、軍により慰安婦が「強制連行された」とも読み取れる紛らわしい記述を改めたのは、妥当な措置である。
 朝日新聞は1980~90年代前半、韓国で「慰安婦狩り」をしたとする吉田清治氏の証言を基に、軍が強制連行したなどと報じたが、昨年8月、「証言は虚偽だった」として記事を取り消した。
 数研出版がホームページで、「客観的事情の変更」を訂正の理由に挙げたのは、朝日新聞の誤報問題も背景にあるのだろう。
 そもそも、従軍慰安婦は70年代以降、使われるようになった造語だ。軍属であるかのような誤解を与える不正確な用語を教科書に使うのは、適切とは言えまい。
 慰安婦に関しては、現在、日本史や世界史の多くの高校教科書にも記述が載っている。
 文科省は、政府による調査結果などを踏まえて検定を行っているが、明確な誤りと認められない限り、修正を求めていない。
 このため、別の教科書会社の日本史の教科書には、「日本軍に連行され、『軍』慰安婦にされる者もいた」と書かれている。
 戦地に送られた慰安婦には「朝鮮人が多かった」といった記述も見られる。朝鮮人が圧倒的多数を占めたという従来の定説には、疑問が呈されている。日本人慰安婦の方が多かったとの説もある。
 文科省は昨年、学説が確立されていない場合はその旨を明示し、政府の統一見解があれば、それに沿った記述をするよう、検定基準を改正した。各教科書会社には、記述の再点検が求められよう。

2015年2月3日火曜日

安倍首相が事実歪曲のアメリカ歴史教科書にがくぜん

先日の話になりますが、前にご紹介したアメリカの「マグローヒル」社のトンデモ歪曲歴史教科書について、ついに安倍首相が国会で言及しました。

日本の首相が国会でこれについて問題視している事を表明したわけですから、これは確実に次の段階に進みました。

首相の答弁については過不足なく、「まさにその通り」だと思います。敢えて言えば「国益に資するよう、 戦略的、効果的な発信に努めていきたい」というのがジャパンハウスで、という事なのであれば、大丈夫かな?という懸念があるぐらいでしょうか。

酷い嘘が世界に拡散され、「事実」として学校の場で教えられる・・・本当に嫌になりますが、黙っていてはこれがさらに拡大するだけです。

国家としてやるべき事を当然しっかりやってもらいたいですが、個人としてもできる事はやっていきたいものです。

(産経新聞)
首相、事実歪曲の米歴史教科書に「がくぜん。主張してこなかった結果だ」と国際発信改善に意欲

http://www.sankei.com/politics/news/150129/plt1501290014-n1.html

 安倍晋三首相は29日午前の衆院予算委員会で、米国の公立高校で事実を歪曲(わいきょく)した歴史教科書が使われている実態について「愕然(がくぜん)とした。主張、訂正すべき点を国際社会に向かってしてこなかった結果だ」と述べ、誤解を解くための国際発信に努める考えを示した。
  自民党の稲田朋美政調会長が南京事件の犠牲者について、「40万人虐殺」などと事実とは異なる記述をしている米国の教科書を取り上げ、見解をただした。首相は「国際社会ではつつましくしていることで評価されることはない。主張すべき点はしっかりと主張していくべきだ」と指摘。その上で「国益に資するよう、 戦略的、効果的な発信に努めていきたい」と語った。
(後略)

【追記】

こちらのリンク先(読売新聞)には具体的な問題箇所についての説明があります。

http://www.yomiuri.co.jp/politics/20150130-OYT1T50021.html

2015年2月2日月曜日

「慰安婦問題」の本質

慰安婦についての私の理解はこうです。簡単に言えば、

慰安婦はもちろんいた。慰安所=軍向けの国営(官営)売春(娯楽)施設であった。また(例外が無かったとは言わないが)従業員は高給を一つの動機として募集に応じた自由意志の者であった。そこには日本人(内地人)や当時日本国民であった朝鮮人他の民族出身者も参加した。前線を含む戦地(交通機関も無い)にあったのだから全て民間業者任せは無理、軍の一定の関与は当たり前であり合理的であった。戦地でもあり、危険手当て相当分も含めた高額報酬。

という事です。もちろん、日本政府や軍の「従業員は自由意志の者だけにするように」という方針が守られ無かったケース、例えば親に売られたり朝鮮人ブローカーに誘拐されたり騙されたりという例外はあり、そういった被害者には同情いたします。悲しい話です。ただ、それがさも全体がそうであったと飛躍させるのは全くの別問題です。

「国家が売春サービスを提供するのがけしからん、モラルに欠ける、女性の人権軽視」という事ですか?どうでしょうか。売春は今の日本では建前上は違法ですが、実態としてあります。世界中であります。良いか悪いかは別としてあります。この問題を一番声高に叫ぶ韓国でも最近まであった「国営」キーセンツアーはどうでしょうか?

ではギャンブルはどうでしょうか。国や時代が異なれば価値観も変わり、例えばイスラム諸国では現在でもギャンブルは社会的害悪として禁止されている一方、日本では堂々と国営・公営ギャンブルがありますね。「害悪であるギャンブルを国が運営しているからけしからん」ですか?そういう声も多少はあるでしょうが多数派ではありません。多くの人が自己責任の範囲で趣味で楽しんでいます。社会的な合意があります。日本中央競馬会や国を断罪しますか?宝くじはどうですか?国がやるのは悪で民間なら良いという話ですか?パチンコはどうですか?パチンコを全くの合法と考える人は少なく、多くの依存症患者を生み出しています。

今からわずか100年前の1915年の時点で、世界の主要国で女性の参政権がある国はありませんでした。議員に選ばれるための被選挙権ではありませんよ、投票する側の選挙権すら無かったのです。今からすれば当然とんでもない事です。聞かれれば私もそう感じます。では「大変な差別である、人権問題である」と言って「現在90歳以上のおばあちゃん達が1945年まで選挙権が無かったので謝罪せよ、賠償せよ」と遡って言いますか?答えは否です。

日本の高度経済成長の時期、今で言うところのブラック企業はそこら中にありました。あまりのブラック振りに今なら批判に晒されて会社が潰れていたケースも多いでしょう。週休2日でもなく当時の休みは1日、残業時間だって物凄かったわけです。今から思えば良くなかった事も多かったでしょう。ただ、それを今になって「大変な人権侵害であった、奴隷労働であった、遡って謝罪せよ、賠償せよ」と主張しますか?聞いたことがありません。

学校などでの体罰はどうでしょうか?今では絶対に駄目ですよね。過敏と思われるほどです。一世代前の30年前はどうだったでしょうか?普通にありました。別に体罰を肯定するものではありませんが、30年前の日常を今から見れば大変な問題行為であり、今なら教員が懲戒免職になるような行為が多数あったでしょう。それを今の基準で裁きますか?

2015年2月1日日曜日

左派からも批判される?朝日新聞

興味深いニュースがあります。私を含めた批判する側からは「肝心なところが抜けている」と見られている朝日新聞の第三者委員会報告ですが、いわゆる左派?からも批判をされているというニュースがあります。

http://www.asahi.com/articles/ASH1Q4KGCH1QUTIL01D.html

この林博史さんという方は、、、検索してください。この問題に興味を持ち、このブログを読んで下さるような方ならすぐに「あっ、、、」と分かるような方です。

第三者委報告書、研究者ら批判 慰安婦問題「本質否定」

 慰安婦問題に 取り組む研究者や弁護士らのグループ(呼びかけ人=林博史・関東学院大教授ら8人)が22日、朝日新聞東京本社を訪れた。朝日新聞の慰安婦報道を検証した 第三者委員会の報告書と、報告書を受け朝日新聞社が発表した「改革の取り組み」に対し「重大な問題がある」と批判。「人権侵害である慰安婦制度の研究成果を踏まえ、正面から報道してほしい」と申し入れた。報告書に対する編集部門の見解や今後の慰安婦報道のあり方について、文書で回答を求めた。
 第三者委の報告書について「『強制性』を強調する朝日新聞の議論を『議論のすりかえ』と否定することは、慰安婦問題の本質を否定し、一部政治的勢力の見解にそった結論」と批判した。報告書を受けた朝日新聞社の対応について「女性の人権の視点を欠落させ、ただ多様な意見を紹介するのでは、むしろ問題の本質から目を背けようとするもの」と懸念を示した。
 このグループは第三者委が発足した昨年10月、慰安婦問題に専門的な学識のある研究者らを委員に加えるよう求める要望書を朝日新聞社社長や第三者委の委員長あてに提出している。


朝日新聞はどういう意図(角度?)でこれを記事にしたのでしょう。単に公平公正に慰安婦問題関連ニュースということで記事にしたのか、それとも「『慰安婦問題は女性の人権問題、広義の強制性は議論のすり替え』として批判する事は許さない、朝日新聞は引き続きもっとしっかりやれ」というエール・応援メッセージとして紹介したかったのでしょうか?

つまりこれは第三者委員会に「広義の強制性」を批判されても、なおもこれを取り下げたくないと思われる朝日新聞立場を補強する議論であるというのは考えすぎでしょうか。でもその朝日新聞の意図の有無に関係なく、この記事は「社会にはまだまだこういう意見を持っている人達がいますよ」という事を紹介する形となっています。

朝日新聞はわざわざ恥を忍んで出してもらった第三者委員会報告のラインを基本的には死守したい(それ以上の批判はもう受け入れない)とは思いますが、第三者委員会報告の中でも都合の良いところのみ取り入れて、都合の悪いところはスルーという事かも知れませんね。
もう一つ指摘したいのは、このような「朝日新聞の第三者委員会報告は内容に問題があり受け入れがたい」という一方の外部(左派)からの声を写真入りで紹介したからには、もう一方(いくつかのグループがあるかも知れませんが)である「朝日新聞『慰安婦報道』に対する独立検証委員会」についても真摯に対応する必要があるでしょう。まさか無視とかしませんよね?

 社長サンが「もっと多様な言論を紙上で斬り結ぶ」ってカッコ良い事を言っていたでないですか。